江戸連でオランダ番組鑑賞しました

FANとも親交の深いNPO団体「江戸連」から、2月20日、オランダ関連のドキュメンタリー番組の視聴を開催するので、いらっしゃいませんかとお誘いがありました。視聴だけではなく、長崎放送の元社長の島崎春彦氏の講演もあるとのこと。オランダ関連ですし、島崎氏はFANの会員でもあるし、これは行かねば。

ドキュメンタリー番組は長崎文化放送開局10周年の記念として2000年に制作された『サムライが笑った! 長崎・出島オペレッタ』です。

時は文政の1820年10月、長崎の出島に駐在する商館員らが、長崎奉行などを前にオペレッタ(歌劇)を公演しました。『二人の猟師とミルク売り娘』という喜劇で、まげと刀の侍たちが大いに笑ったという記録が残っています。また、劇の模様を長崎の画家の川原慶賀が描いています。

出典:Gemeente Amsterdam Stadsarchief
 http://beeldbank.amsterdam.nl/beeldbank/weergave/record/layout/result?id=010097011133

その歌劇を蘇らせるべく、脚本家、劇作家の故市川森一氏がオランダに乗り込み、女優の岸本加代子も後追ってオランダ入りします。番組は市川氏のオーディション立ちあい光景など徐々にオペレッタが出来上がっていく様と同時に、岸本氏と一緒に資料を閲覧する場面や、岸本氏によるアムステルダムの紹介、当時の商館長ヤン・コック・ブロムホフの子孫を訪ねるシーンなど、昔と今を交錯させながら日本(長崎)とオランダとのつながりを映しだしていて、大変見応えがありました。
オランダの資料館が、現在、オークションなどで、数百万円で売買されている川原慶賀の絵を、何と250円程度で入手していたと聞いて言葉を失う市川氏、オランダのゲイの人達とお酒を楽しくかたむける岸本氏と市川氏の模様などユーモアもたっぷりでした。

上演の前後で、島崎氏の説明、Q&Aコーナーもあり、制作の裏話など興味深いものでした。Q&Aコーナーでは、知的好奇心の高い江戸連のみなさんから次々と質問がありました。「サムライはどのシーンで笑ったのか?」には、なんせ約200年前のこと、島崎さんも冷や汗をかいたのではないでしょうか。

FAN事務局長の寺町は、劇が上演されたマーストリヒトに駐在していただけあって、「クマはオランダにいるのか?」の質問に対し、「マーストリヒトにはクマの像がある公園がありますよ!」と即答しておりました。

出典:http://www.youropi.com/nl/maastricht/locations/aldenhofpark-370

大変おもしろい番組を観られただけではなく、こうやって他団体とも親交を深めることができるのは、FANとしても嬉しい限りです。江戸連の皆様、ありがとうございました!

江戸連ウェブサイト:http://www.edoren.jp/

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